【焼ける】日焼け止めの正しい選び方【落ちる】

初夏の陽気とともに、新しく欲しくなる日焼け止め。

「日焼け止めはなんでもいい」と適当に選んでしまうと、メイクとの相性が悪かったり、肌が汚く見えてしまったり…

この記事では、自分に合った日焼け止めの選び方を徹底解説します。SPFやPAの数値、テクスチャーの違い、肌質に合わせた選び方など、知っておくべきポイントを知っておきましょう。

  1. なぜ日焼け止めが必要なの?
    1. 紫外線が肌に与える影響とは
    2. 紫外線は季節や天候に関係なく降り注いでいる
    3. 日焼け止めは将来のシミ・しわ・たるみ予防に必須
  2. SPF値で選ぶ!日焼け止めのキホンの選び方
    1. SPFとは?どんな紫外線に対応している?
    2. PAとは?「+」の数の違いで何が変わる?
    3. SPFやPAは高ければいい?シーン別の目安を紹介
      1. 日常生活:SPF15〜30、PA++
      2. 軽い外出:SPF30〜40、PA++〜+++
      3. レジャー・スポーツ:SPF50+、PA++++、ウォータープルーフ推奨
      4. 室内や曇りの日でも油断しないことが大切
  3. テクスチャーで選ぶ!肌との相性も大切
    1. クリームタイプ|保湿力◎乾燥肌さんにおすすめ
    2. ミルク・乳液タイプ|伸びが良くて使いやすい万能型
    3. ジェルタイプ|さっぱり派&脂性肌向け
    4. スプレータイプ|塗り直しやすく、外出先で大活躍
    5. スティックタイプ|部分用に便利で持ち運び◎
    6. パウダータイプ|メイクの上から使えて便利
  4. 肌質で選ぶ!肌質ごとに選ぶ目安
    1. 乾燥肌|保湿成分&しっとり系テクスチャーが◎
    2. 脂性肌|さっぱり系&ノンコメドジェニック処方がおすすめ
    3. 敏感肌|紫外線吸収剤フリー&低刺激処方を選んで
    4. 混合肌|部位ごとに使い分けるのも効果的
  5. 成分で選ぶ!紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の違いとは?
    1. 紫外線吸収剤の特徴とメリット・デメリット
    2. 紫外線散乱剤の特徴とメリット・デメリット
    3. どちらが肌にやさしい?選び方の目安
  6. 使用シーンで選ぶ!日焼け止めを使い分けよう
    1. 仕事・買い物・通勤などの日常使い
    2. 外遊び・キャンプ・スポーツなどアクティブシーン
    3. メイクあり/なしの日で落としやすさもチェック
      1. メイクする日 → クレンジング前提なので好きな使用感でOK
      2. メイクしない日 → 石鹸落ちタイプで肌負担を軽減
  7. +αの機能性で選ぶ!スキンケアやメイク効果もチェックしよう!
    1. コントロールカラー効果付き(肌色補正)
    2. ブルーライトカット機能
    3. 美容液成分入りなど多機能タイプもおすすめ
  8. より効果を高める日焼け止めの使い方
    1. 適切な使用量とタイミング
    2. 塗り直しの目安と方法
  9. 日焼け止めに関するよくある質問(FAQ)
    1. 去年の日焼け止めは使ってもいい?
    2. 子供・赤ちゃん用の日焼け止めの選び方は?
    3. 日焼け止めで肌が荒れる…どうしたらいい?
    4. 男性用の日焼け止めのおすすめは?
    5. 石鹸で落とせる日焼け止めはどれ?
  10. 日焼け止めを正しく使って美肌を守ろう

なぜ日焼け止めが必要なの?

なぜ日焼け止めが必要なの?

紫外線は肌の奥深くまで侵入し、短期的には日焼けや炎症を、長期的には肌老化を引き起こします。日焼け止めは、そんな紫外線をカットします。

紫外線が肌に与える影響とは

紫外線は、肌に下記のようなダメージを与えます。

紫外線の種類主な影響
UVA(長波長紫外線)肌の奥まで到達し、シミ・しわ・たるみなどの光老化を引き起こす
UVB(中波長紫外線)表皮でのダメージが中心で、日焼けや炎症、最悪の場合は皮膚がんのリスク増加

紫外線によるダメージが蓄積すると、コラーゲンやエラスチンの減少、メラニン生成の乱れなどが起き、肌は徐々に老化していきます。

日焼け止めは紫外線ダメージから肌を守る「肌の盾」なのです。

紫外線は季節や天候に関係なく降り注いでいる

「冬は日焼け止め不要」「曇りの日は大丈夫」という認識は大きな間違いです。紫外線は季節や天候に関わらず常に地上に降り注いでいます。

夏の紫外線量を100%とすると、

春秋の紫外線約70~80%
冬の紫外線約50~60%
曇りの日の紫外線晴れの日の約80%
雨の日の紫外線晴れの日の約60%

室内にいるからといって油断はできません。窓ガラスを通しても約70%のUVAは通過します。年中無休の紫外線対策が必要です。

参考:ライフソケット

日焼け止めは将来のシミ・しわ・たるみ予防に必須

紫外線による肌へのダメージは排出されず、蓄積されます。

「若くて代謝もいいから今は大丈夫!」と思っている間に、紫外線ダメージは蓄積しています。20代までの紫外線ダメージが、30代以降のシミやしわとして現れるのです。

日焼け止めは「今日の日焼け」を防ぐだけでなく、「将来のシミ・しわ・たるみ」も予防する美容貯金と考えましょう。

SPF値で選ぶ!日焼け止めのキホンの選び方

日焼け止めを選ぶ際にまず目にする「SPF」と「PA」は、日焼け止めの性能を示す指標です。高ければ良いというわけではなく、生活シーンや季節に合わせて選びます。

SPFとは?どんな紫外線に対応している?

SPFは、UVB(中波長紫外線)に対する防御指数です。
SPFの数値は「何も塗らない状態で赤くなる時間」に対して「何倍長く日焼けを防げるか」を示しています。

10分で肌が赤くなる人がSPF30の日焼け止めを塗ると、理論上は300分(10分×30)日焼けを防げるという理論

ただし、これは理想的な条件下での話。汗や摩擦、不十分な塗り方などで効果は減少します。

また、SPFは以下のように紫外線をカットする割合も示しています。

SPF値UVBカット率
SPF15約93%
SPF30約97%
SPF50約98%
SPF50+99%以上

SPF値が大きくなるほど、肌への負担も大きくなります。

参照:ロート製薬

PAとは?「+」の数の違いで何が変わる?

PAは、UVA(長波長紫外線)に対する防御指数です。「+」の数で防御力を表します。

PA表示UVA防御効果
PA+効果あり
PA++かなり効果あり
PA+++非常に効果あり
PA++++極めて効果あり

UVAは肌の奥深くまで到達し、メラニン生成を促してシミの原因になったり、コラーゲンやエラスチンを破壊してしわやたるみを引き起こしたりします。

UVAによる肌老化への影響はUVBよりも大きいとも言われています。室内でもUVAは窓ガラスを通過するので、室内でもPA値の高い日焼け止めが理想的です。

SPFやPAは高ければいい?シーン別の目安を紹介

高い数値の日焼け止めは防御力が高い反面、肌への負担も大きくなります。使用シーンに合わせた数値を選びましょう。

日常生活:SPF15〜30、PA++

オフィスワークや買い物など、屋外での活動が少ない日常生活では、SPF15〜30、PA++程度で十分です。

  • 通勤・通学(20~30分程度の外出)
  • デスクワークが中心の仕事
  • 短時間の買い物

メイクを重ねる場合は、下地やファンデーションにもUVカット効果があることが多いので、その点も考慮しましょう。

ポイントは「毎日確実に使う」ことです。

軽い外出:SPF30〜40、PA++〜+++

子どもとの外出やカフェでの外食、散歩、ショッピングなど、1〜2時間程度の外出には、SPF30〜40、PA++〜+++がおすすめです。

  • 公園でのピクニック
  • 屋外でのカフェ利用
  • ウインドウショッピング
  • 子供の送り迎え

汗をかく可能性がある場合は、ウォータープルーフも検討すると良いでしょう。

レジャー・スポーツ:SPF50+、PA++++、ウォータープルーフ推奨

海水浴、登山、マラソン、テニスなど、長時間屋外で過ごす場合は、最大級の防御力が必要です。

  • ビーチやプール
  • アウトドアスポーツ
  • ガーデニング
  • ハイキングや登山
  • テーマパークレジャー

アクティブなシーンでは、SPF50+、PA++++の高い防御力と、汗や水に強いウォータープルーフタイプを選びましょう。また、塗り直しも2~3時間ごとに行うのが理想的です。

日焼け止めと併せて、帽子やラッシュガードなどの物理的な紫外線対策も取り入れましょう。

室内や曇りの日でも油断しないことが大切

「室内だから」「曇りだから」と日焼け止めを省略してはいけません。UVAは窓ガラスを通過し、UVBも曇りの日は80%程度到達しています。

オフィスワーク(窓際のデスク)SPF15~20、PA++
家事や育児(室内中心)SPF15、PA+~++
曇りや雨の日の外出通常の外出時の70~80%のSPF値

毎日の習慣として、朝の洗顔後に日焼け止めを塗る習慣をつけましょう。

テクスチャーで選ぶ!肌との相性も大切

日焼け止めの効果は同じでも、テクスチャーの違いで使い心地やメイクモチが変わります。

クリームタイプ|保湿力◎乾燥肌さんにおすすめ

クリームタイプは保湿力が高く、乾燥肌の方に特におすすめです。

クリームタイプの特徴
  • しっとりとした使用感で保湿効果が高い
  • 乾燥による小じわが気になる部分にも◎
  • 肌にしっかりフィットして密着力が高い
  • 冬場や乾燥する季節におすすめ

クリームタイプは、30代以降の乾燥が気になる肌に適しています。

クリームタイプのデメリット
  • ベタつきを感じることがある
  • 夏場は重く感じる場合も
  • メイクの下地として使うと崩れやすいことも

化粧下地機能付きのものを選べば、保湿からUVカット、メイク下地まで1本でケアできます。

ミルク・乳液タイプ|伸びが良くて使いやすい万能型

ミルクタイプは重すぎず伸びやすいため、使いやすい日焼け止めです。

ミルクタイプの特徴
  • 伸びが良く、顔全体に均一に塗りやすい
  • 適度な保湿力があり、多くの肌質に合う
  • 化粧下地としても使いやすい
  • 季節を問わず使える万能タイプ

ミルクタイプは顔だけでなく、首やデコルテ、腕などの広い範囲にも使いやすいのが特徴です。

ミルクタイプのデメリット
  • 乾燥肌や脂性肌には物足りなさを感じることも
  • 伸びが良いため薄づきになりすぎる

ミルクタイプは初めて日焼け止めを選ぶ方や、どのタイプにするか迷っている方にもおすすめです。

ジェルタイプ|さっぱり派&脂性肌向け

ジェルタイプは、さっぱりとした使用感が特徴です。

クリームタイプの特徴
  • べたつきが少なく、さらっとした仕上がり
  • 脂性肌や混合肌の方に最適
  • 暑い季節に快適に使える
  • 毛穴づまりが起きにくいものが多い

ジェルタイプは、メンズにも使いやすく、化粧水のような感覚で使える軽さが魅力です。

クリームタイプのデメリット
  • 保湿力はやや低め
  • 乾燥肌の方は物足りなさを感じることも

ジェルタイプはさっぱりしているので、夏場や汗をかきやすいシーンでおすすめです。

ニキビができやすい方も、ノンコメドジェニック処方のジェルタイプを選ぶと良いでしょう。

スプレータイプ|塗り直しやすく、外出先で大活躍

スプレータイプは、手を汚さずに塗り直せる便利さが特徴です。

スプレータイプの特徴
  • 手を汚さずに塗れる
  • メイクの上からでも塗り直し可能
  • 髪の生え際や背中など届きにくい部分にも◎
  • アウトドアや旅行に便利

スプレータイプは主に塗り直し用や体用として使うのがおすすめです。

スプレータイプのデメリット
  • 均一に塗るのが難しい場合も
  • 吸い込まないよう注意が必要
  • 顔用と体用があるので確認を

スプレータイプは、髪の分け目や後頭部など、自分では塗りにくい部分にも使いやすいのがメリットです。外出先での塗り直しにも最適です。

スティックタイプ|部分用に便利で持ち運び◎

スティックタイプは、ピンポイントでの使用に便利です。

スティックタイプの特徴
  • コンパクトで持ち運びやすい
  • 鼻や頬骨など日焼けしやすい部分の重ね塗りに便利
  • ウォータープルーフタイプが多く、スポーツにも◎
  • 子供にも使いやすい

ポーチに入れておけば、外出先でもさっと塗れて便利です。

スティックタイプのデメリット
  • 広範囲に均一に塗るのは難しい
  • やや固めのテクスチャーで伸ばしにくい

スティックタイプは単体で使うというよりは、ベースの日焼け止めに加えて、日焼けしやすい部分に重ね塗りするのがおすすめです。

パウダータイプ|メイクの上から使えて便利

パウダータイプは、手軽な塗り直しに最適です。

パウダータイプの特徴
  • メイクの上からさっと塗り直せる
  • 脂取り効果も兼ねている
  • コンパクトで持ち運びやすい
  • 透明タイプやカラータイプがある

カラー付きのものなら、化粧直しも同時にできて一石二鳥です。

パウダータイプのデメリット
  • 単体での防御力はやや低め
  • 均一に塗るのが難しい場合も

パウダータイプは主に塗り直し用として活用するのがおすすめ。ランチ後やティータイムなど、メイクを崩さずに紫外線対策を強化したいときに使いやすいです。

肌質で選ぶ!肌質ごとに選ぶ目安

肌質に合わない日焼け止めを使用すると、肌トラブルの原因になったり、使い心地が悪くて継続使用できなかったりします。

まずは自分の肌質を見極め、自分に合った日焼け止めを見つけましょう。

乾燥肌|保湿成分&しっとり系テクスチャーが◎

乾燥肌の方は、保湿効果の高い日焼け止めがよいでしょう。

乾燥肌の方が日焼け止めを選ぶポイント
  • クリームタイプやミルクタイプを選ぶ
  • セラミド、ヒアルロン酸、グリセリンなどの保湿成分配合
  • 「しっとり」「モイスチャー」などの表記がある製品
  • 美容液成分配合タイプも◎

石鹸で落とせるタイプもおすすめです。

乾燥肌の方が避けるべき日焼け止め
  • アルコール成分が多いさっぱりタイプ
  • 「ウォータープルーフ」表記のもの(落とすときに肌に負担)
  • ジェルタイプ(一部保湿効果の高いものを除く)

乾燥肌の方は特に、日焼け止めを落とすクレンジングでさらに乾燥が進むので、保湿成分豊富な日焼け止めと、乾燥しないクレンジング剤の組み合わせがおすすめです。

脂性肌|さっぱり系&ノンコメドジェニック処方がおすすめ

脂性肌の方は、余分なベタつきや毛穴づまりになりにくい日焼け止めを選びましょう。

脂性肌の方が日焼け止めを選ぶポイント
  • ジェルタイプやさらさらミルクタイプ
  • 「さっぱり」「マット」「オイルフリー」表記の製品
  • ノンコメドジェニック(毛穴づまりを起こしにくい)処方
  • シリカやパウダー配合で皮脂吸着効果のあるもの

ノンコメドジェニック処方の日焼け止めは、毛穴が詰まりやすい方にもおすすめです。

脂性肌の方が避けるべき日焼け止め
  • オイルベースの製品
  • しっとり系やクリームタイプ
  • 「保湿」をウリにした製品

脂性肌の方は夏場、化粧崩れしやすい傾向があります。メイクの上から塗れるパウダータイプの日焼け止めを携帯し、こまめに塗り直すのもおすすめです。

敏感肌|紫外線吸収剤フリー&低刺激処方を選んで

敏感肌の方は、肌への刺激が少ない成分と処方の日焼け止めを選びましょう。

敏感肌の方が日焼け止めを選ぶポイント
  • 紫外線吸収剤フリー(紫外線散乱剤タイプ)を選ぶ
  • 「敏感肌用」「低刺激性」表記の製品
  • アルコールフリー、香料フリー、着色料フリー
  • ミネラル(亜鉛やチタン)配合のもの
  • パッチテスト済みの製品

日焼け止めを塗って赤みが出る場合は、肌に合っていない証拠です。

敏感肌の方が避けるべき日焼け止め
  • 「UV吸収剤配合」と記載のあるもの
  • 香りの強いもの
  • ウォータープルーフ性の強いもの(落とすときに肌への負担大)

敏感肌の方は、新しい日焼け止めを使う前に腕の内側などでパッチテストを行いましょう。また、肌の状態に合わせて使い分けることもおすすめです。

混合肌|部位ごとに使い分けるのも効果的

Tゾーンは脂っぽく、頬は乾燥するという混合肌の方は、部位による使い分けも検討しましょう。

混合肌の方が日焼け止めを選ぶポイント
  • 基本はミルクタイプで全体に塗る
  • Tゾーンにはさっぱりタイプを重ね塗り
  • 頬などの乾燥部分には保湿タイプを多めに
  • オールインワンタイプよりも、部位別に最適なものを選ぶ

優しいテクスチャーの赤ちゃん用を使うのもおすすめです。

混合肌の方が避けるべき日焼け止め
  • 基本:バランス型のミルクタイプ
  • Tゾーン:さっぱり系のジェルタイプ
  • 頬:保湿力のあるクリームタイプ

混合肌の方は、季節によっても肌の状態が変わりやすいので、夏と冬で使い分けるのも効果的です。

成分で選ぶ!紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の違いとは?

日焼け止めには「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」という2つの大きなタイプがあります。それぞれ紫外線をブロックする仕組みが異なり、特徴やメリット・デメリットも異なります。

紫外線吸収剤の特徴とメリット・デメリット

紫外線吸収剤は、化学的に紫外線を吸収し、熱に変換して放出する仕組みです。

紫外線吸収剤の特徴
  • 透明で白浮きしない
  • 塗り心地が軽く、伸びがいい
  • ウォータープルーフ性を出しやすい
  • 化粧下地として使いやすい

紫外線吸収剤はメトキシケイヒ酸オクチルやオキシベンゾンなどの有機化合物が使われ、肌に刺激を与える可能性があります。

メリットデメリット
使用感が良く、日常使いしやすい肌への刺激を感じる人もいる
メイクの邪魔をしない使用後20~30分してから効果が出る
均一に塗りやすい長時間紫外線を浴びると分解される
SPF値が高い敏感肌の方には不向きな場合も

紫外線散乱剤の特徴とメリット・デメリット

紫外線散乱剤は、酸化亜鉛や酸化チタンなどの微粒子が物理的に紫外線を反射・散乱させる仕組みです。

紫外線散乱剤の特徴
  • 塗った直後から効果を発揮
  • 肌への刺激が比較的少ない
  • 白浮きしやすい(最近は改良されたものも多い)
  • やや塗り広げにくい

紫外線散乱剤には酸化亜鉛や酸化チタンなどのミネラル成分が使われ、ノンケミカルとして販売されることもあります。

メリットデメリット
敏感肌や子供にも使いやすい白浮きすることがある
紫外線を物理的にブロックするので効果が安定テクスチャーが重く感じることも
化学物質に不安がある方にもこすれで落ちやすい
長時間効果が持続しやすい毛穴に詰まりやすいことも

紫外線散乱剤タイプは、敏感肌の方や子供、また長時間屋外で過ごす場合におすすめです。肌への刺激が少なく、塗った直後から効果があるのが大きな特徴です。

どちらが肌にやさしい?選び方の目安

どちらが肌にやさしいというよりも、肌質や好みによって最適なものは異なります。

紫外線吸収剤を選ぶべき方紫外線散乱剤を選ぶべき方
肌に特に敏感でない方敏感肌や肌が弱い方
日常的な使用で白浮きが気になる方子供や肌が薄い方
メイクの下地としても使いたい方化学物質に不安がある方
さらっとした使用感を好む方アウトドアや長時間の外出が多い方

紫外線吸収剤と散乱剤を組み合わせた「ハイブリッドタイプ」もあります。

両方のメリットを生かし、デメリットを補う製品なので、どちらにするか迷ったらハイブリッドタイプを試してみるのもおすすめです。

使用シーンで選ぶ!日焼け止めを使い分けよう

1つの日焼け止めをあらゆるシーンで使うのではなく、活動内容に合わせて使い分けると効果的です。

仕事・買い物・通勤などの日常使い

日常生活では、肌への負担が少なく、メイクとの相性も良い日焼け止めが適しています。

おすすめのタイプ
  • SPF15~30、PA++程度
  • ミルクタイプやさらさらジェルタイプ
  • 化粧下地機能付きタイプ
  • 保湿成分配合で肌に優しいもの
日常使いのポイント
  • 朝のスキンケア後、メイク前に塗る
  • 顔だけでなく首やデコルテも忘れずに
  • デスクワークでも窓際は要注意
  • ブルーライトカット機能付きも◎

日常使いの日焼け止めは「毎日使う」ことが最も重要です。

肌に負担の少ない適切な数値のものを選び、習慣として定着させましょう。メイクアップ効果のあるものを選べば、下地としても活用できて一石二鳥です。

外遊び・キャンプ・スポーツなどアクティブシーン

アクティブなシーンでは、汗や水に強く、高い紫外線防御力を持つ日焼け止めが必要です。

レジャー時におすすめのタイプ
  • SPF50+、PA++++
  • ウォータープルーフ・汗耐久型
  • スティックタイプ(塗り直し用)
  • 紫外線散乱剤タイプ(即効性あり)
レジャー時のポイント
  • 出かける30分前には塗っておく
  • 2~3時間おきに塗り直す
  • 首筋、耳、手の甲など忘れがちな部分も
  • 帽子やラッシュガードなど物理的対策と併用

アクティブシーンでは、日焼け止めだけでなく、帽子やサングラス、UVカット機能付きの衣類も活用しましょう。

また、汗をかいたらこまめに塗り直すことも大切です。スティックタイプを持ち歩けば、手を汚さずに塗り直しができて便利です。

メイクあり/なしの日で落としやすさもチェック

メイクをする日としない日では、日焼け止めの選び方や落とし方も変わってきます。

メイクする日 → クレンジング前提なので好きな使用感でOK

メイクをする日は、クレンジングで日焼け止めを落とすことが前提となります。

メイクする日におすすめのタイプ
  • 下地効果のある日焼け止め
  • カラーコントロール効果付きタイプ
  • ミルクタイプやクリームタイプ
  • 紫外線吸収剤タイプ(白浮きしにくい)

メイクする日は、日焼け止めの使用感やメイクとの相性を重視しましょう。ファンデーションの色ムラを整えるカラーコントロール効果付きのものを選べば、メイクの仕上がりも美しくなります。

メイクしない日 → 石鹸落ちタイプで肌負担を軽減

メイクをしない日は、クレンジング剤を使わずに済む「石鹸落ち」タイプの日焼け止めがおすすめです。

メイクしない日におすすめのタイプ
  • 「石鹸で落とせる」表記のあるもの
  • ウォーターベースのジェルタイプ
  • ミネラルベース(紫外線散乱剤タイプ)
  • 「ウォッシャブル」表記のあるもの

メイクをしない日は、肌に余計な負担をかけないことが重要です。石鹸だけで落とせる日焼け止めなら、クレンジング剤による肌への刺激や乾燥を避けられます。

また、肌呼吸を妨げにくいタイプを選ぶと、余計な負担も避けられます。

+αの機能性で選ぶ!スキンケアやメイク効果もチェックしよう!

スキンケア効果やメイク効果など、プラスアルファの機能を持つ日焼け止めを選べば、スキンケアの余分なひと手間を省けます。

コントロールカラー効果付き(肌色補正)

コントロールカラー効果付きの日焼け止めは、肌の色ムラを補正し、メイクの仕上がりをキレイにしてくれます。

補正効果
ラベンダー系くすみを飛ばし、明るい肌に
グリーン系赤みやニキビ跡をカバー
イエロー系青クマやくすみを軽減
ピンク系血色感アップ、健康的な印象に
ブルー系日焼けした肌や黄ぐすみを補正

コントロールカラー効果付きの日焼け止めは、下地としても機能するので、ベースメイクをシンプルにしたい方におすすめです。

トーンアップ効果のあるものは、首との色差に注意が必要です。

ブルーライトカット機能

最近では、ブルーライト・近赤外線・大気汚染などからも肌を守る「トータルプロテクション」を謳った製品も増えています。長時間のデバイス使用で肌疲れを感じる方は試してみる価値があるでしょう。

ブルーライトの肌への影響
  • シミやくすみの原因に
  • コラーゲンやエラスチンの減少を促進
  • 長時間のパソコン作業で肌疲れの原因に
  • メラニン生成を活性化する可能性

ブルーライトカット機能付きの日焼け止めは、デスクワークが中心の方や、スマートフォンの使用時間が長い方におすすめです。

美容液成分入りなど多機能タイプもおすすめ

UVカットと同時に、スキンケア成分を塗布できるタイプもあります。

たとえばヒアルロン酸やコラーゲン配合は、もちもち肌をキープできるでしょう。

ただし、配合されている美容成分の濃度は専用の美容液より低めなので、日焼け止めはあくまでUVカットが主目的であることを忘れないようにしましょう。

より効果を高める日焼け止めの使い方

どんなに高品質な日焼け止めも、正しく使用しなければ十分な効果を発揮できません。

適切な使用量とタイミング

使用量と塗るタイミングの目安は、下記のとおりです。

使用量の目安
  • 顔全体:500円玉大(約1g)
  • 首・デコルテ:500円玉大(約1g)
  • 腕一本:10円玉大を2〜3個分(約2g)
  • 脚一本:500円玉大を2〜3個分(約3g)

多くの人が適量よりも少ししか塗っていないともいわれています。SPF値は一定量(2mg/cm²)を塗布した場合の数値なので、少量しか塗らないと表示されている防御効果が得られません。

塗布するタイミング
  • 紫外線吸収剤タイプ:外出の20〜30分前に塗る
  • 紫外線散乱剤タイプ:外出直前でもOK(すぐに効果発揮)
  • 基本は朝のスキンケアの最後、メイク前
  • 塗り直しは2〜3時間ごと(特に汗をかいた後)

紫外線吸収剤タイプは、肌に馴染ませて効果を発揮するまで時間がかかるため、余裕を持って塗りましょう。

塗り直しの目安と方法

日焼け止めは一度塗れば終日効果が続くわけではありません。こまめな塗り直しが必要です。

塗り直すタイミング
  • 汗をかいた後
  • タオルで顔をふいた後
  • 2〜3時間経過した後
  • 長時間の屋外活動中
  • 水に濡れた後

汗をかいた後は、ティッシュでおさえてから塗り直します。ウォータープルーフでもびしょびしょに濡れたら塗り直しましょう。

メイクの上から塗り直す方法
  • パウダータイプの日焼け止めを使う
  • スプレータイプの日焼け止めを20〜30cm離して吹きかける
  • クッションファンデに日焼け止め効果があるものを使う
  • 日傘や帽子で物理的に紫外線をカット

メイクの上から塗り直すのが難しい場合は、日傘や帽子などの物理的な対策も取り入れましょう。

日焼け止めに関するよくある質問(FAQ)

日焼け止めに関するよくある質問と回答をまとめました。美肌のためにも参考にしてください。

去年の日焼け止めは使ってもいい?

日焼け止めにも使用期限があります。一般的には未開封で3年、開封後は6ヶ月〜1年が目安です。

そのため、去年のものはできれば使わない方がよいでしょう。

使用しない方がよい日焼け止めの基準は、以下のとおりです。

見た目分離していたり、色や香りが変わっている
テクスチャー固まっていたり、水っぽくなっている
効果塗っても日焼けする

高温になる場所に保管していた場合は、成分が変質している可能性があるので使わないほうがよいです。

変質した日焼け止めを使用すると、紫外線防御効果が低下しているだけでなく、肌トラブルの原因にもなりかねません。
安全のためにも、季節の変わり目に新しい日焼け止めを購入する習慣をつけるのがおすすめです。

子供・赤ちゃん用の日焼け止めの選び方は?

子供や赤ちゃんの肌はデリケートなので、専用の日焼け止めを選びます。

子どもや赤ちゃんにおすすめの日焼け止め
  • 紫外線散乱剤(酸化亜鉛、酸化チタン)ベースのもの
  • 「無添加」「低刺激」「子供用」表記のある製品
  • アルコールフリー、香料フリー、着色料フリー
  • ウォータープルーフよりも石鹸で落とせるタイプ
  • SPF値は日常使いなら15〜30程度、レジャーなら50程度

顔に塗る際は目に入らないよう注意しましょう。

日焼け止めで肌が荒れる…どうしたらいい?

日焼け止めで肌が荒れる場合は、成分や使い方に問題がある可能性があります。

肌荒れの原因解決策
紫外線吸収剤が合わない紫外線散乱剤タイプに変える
成分が合わない無添加タイプを選ぶ
落とし方が不十分クレンジングを見直す
SPF値が高すぎる必要最低限の数値に抑える
肌の水分不足日焼け止め前の保湿をしっかり行う

肌荒れが起きた場合は、いったん使用を中止し、肌の状態を見ながら別のタイプを試してみましょう。

男性用の日焼け止めのおすすめは?

男性向けの日焼け止めも増えていますが、基本的な選び方は女性と同じです。

メンズにおすすめの日焼け止め
  • さっぱりとしたジェルタイプ
  • べたつきの少ないミルクタイプ
  • 無香料もしくはメンズ向けの香りのもの
  • スプレータイプ(使いやすさ重視)
  • 顔・体兼用タイプ(手軽に全身ケア)

ひげ剃り後の肌への刺激や雑なスキンケア、汗や皮脂など、ご自身の性格や肌質に合ったアイテムを選びましょう。

女性向け製品でも肌に合えば問題ありません。むしろ、女性向け製品の方が種類が豊富で選択肢が広がります。

石鹸で落とせる日焼け止めはどれ?

石鹸で落とせる日焼け止めの特徴は、下記のとおりです。

  • 石鹸で落とせる」「ウォッシャブル」表記がある
  • 「ノンケミカル」「ミネラル」ベースのものが多い
  • ウォーターベースのジェルタイプが多い
  • SPF値は比較的低め(SPF30程度まで)

石鹸で落とせるタイプは、特にメイクをしない日や子供、敏感肌の方におすすめです。

日焼け止めを正しく使って美肌を守ろう

紫外線は年中降り注いでおり、肌の老化や色素沈着の原因です。

自分のライフスタイルや肌質に合った日焼け止めを選び、正しい量と塗り方で使用して、日焼け止めの効果を引き出しましょう。

なにより大切なのは、継続して使うこと。どんなに高性能な日焼け止めでも、使わなければ意味がありません。

日焼け止めを選ぶときは、SPFやPA値だけでなく、テクスチャーや使用感、落としやすさなども考慮して、自分が「毎日続けられる」と思えるものを選びましょう。

日焼け止め単体だけでなく、帽子や日傘、UVカット衣類など、複合的な紫外線対策を取り入れることも大切です。

今日からの積み重ねが、5年後、10年後の肌を作ります。日焼け止めを含めた適切な紫外線対策で、いつまでも若々しい肌を保ちましょう!

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