手に取りやすい価格、トレンド感あふれるパッケージ、SNSでの高評価
そんな魅力から人気を集める韓国コスメ。でも一方で、「成分が危ないって本当?」「本当に効果があるか疑問」と、使用を避ける方も少なくありません。
この記事では、韓国コスメにまつわる危険性の正体を、実例や日韓の制度の違いを交えて解説します。
韓国コスメに興味はあるけれど、安全性が気になる方や、これから購入を検討している方にとって、知っておいて損のない内容をまとめました。
安心して選ぶためのチェックポイントも必見です。
韓国コスメの危険性とは?「危険」と言われる主な理由
韓国コスメは、手頃な価格とトレンド感で人気を集める一方、「危険性があるのでは?」という不安の声も見られます。ここでは、韓国コスメの危険性に関する主な理由を解説します。
とにかく安い|安すぎる価格への不信感
韓国コスメは、同じような機能の日本製品に比べて圧倒的に安価です。さらにセールやキャンペーンで、いつも通常価格から値引きされています。
韓国コスメ市場は、下記の理由からコストを抑えて生産・販売できる環境が整っています。
大量購入・大量生産 | 原料や資材をまとめて購入して仕入れ単価を下げる |
---|---|
低コスト広告 | TVCMや紙広告に頼らずデジタルマーケティングやSNSを活用 |
市場の競争 | 多くのメーカーが競争しているため価格競争になりやすい |
政府の支援 | 美容産業が国策であるため補助金がある |
韓国の化粧品市場は競争が激しく、企業は品質を保ちながらコストを抑える技術を発達させています。
安い=危険という単純な図式ではなく、企業努力の結果として適正価格を実現している場合が多いのです。
日本と韓国の安全基準の違い
日本と韓国では、下記のように化粧品の安全基準や規制内容が異なります。
成分 | 日本 | 韓国 |
---|---|---|
ホルムアルデヒド | 配合禁止 | 2000ppm以下 |
メタノール | 配合禁止 | 2000ppm以下 |
鉛 | 原料の時点で制限あり | 20~50ppm以下 |
カドミウム | 配合禁止 | 5ppm以下 |
水銀 | 配合禁止 | 1ppm以下 |
生菌数 | 100~1000CFU/g | 500~1000CFU/g |
日本は製造販売業者が安全性を担保する責任を負い、違反が発覚した場合は全量回収など厳しい対応が求められます。
一方韓国でも規制はありますが、基準値や運用方法が日本と異なるため、同じ成分でも許容範囲が異なるのです。
過去に危険成分や事件が報道
過去には、一部の韓国コスメ製品から「重金属」や「ホルムアルデヒド」といった有害物質が検出され、ニュースで大きく取り上げられたことがあります。具体的には以下のようなケースが報告されています。
- タール色素の一部(発がん性物質)
- ムスクケトン(奇形の原因)
- 鉛・水銀など重金属類(毒)
また、日本のテレビ番組では、赤い色素を含む韓国製アイシャドウが原因でアナフィラキシーを起こしたという特集が組まれ、印象に残っている方も多いかもしれません。
ただし、上記は特定の製品・時期に限定されたケースであり、すべての韓国コスメが危険というわけではありません。
現在では韓国国内でも規制が強化され、日本で正規に流通している商品については禁止成分が含まれていないことが確認されています。
偽物や粗悪品の流通
人気ブランドのスキンケアやメイクアップ製品は模倣の対象になりやすく、パッケージは本物そっくりでも中身がまったく異なるということも少なくありません。
偽物や品質の低い粗悪品は、フリマサイト、個人輸入代行サイト、非正規のネットショップなどで購入された場合に多く見られます。価格が極端に安い商品や、製造・販売元が不明瞭な商品は、メーカー製造品ではない可能性があることを知っておきましょう。
正規品でも、ショップによっては保管状態が悪かったり、使用期限切れの商品が流通している場合もあり、見た目では判断がつかないことが多いのが実情です。
不慣れな成分やアレルギーで肌荒れ
韓国独自の植物エキスや漢方成分など、日本ではあまりなじみのない成分が含まれていたり、有効成分が極端に高濃度で配合されたりしている化粧品で、肌トラブルを起こすことがあります。
下記は日本でもおなじみの成分ですが、韓国ではより高濃度な配合が好まれます。
- ビタミンC
- レチノール
- ナイアシンアミド
- アゼライン酸
下記の成分は、保湿や肌再生効果が期待される一方、独特の原料イメージで日本では抵抗感を持つ人も多いでしょう。
- カタツムリエキス
- 蜂毒エキス
- ヘビ毒成分
いずれの成分も、韓国において製品ごとに安全性が管理されています。
トラブル時の対応で不信感
通販サイトや個人輸入では、トラブル時の対応が困難です。
日本で購入した商品であれば、返品や問い合わせ対応もスムーズに進みます。
個人輸入品や並行輸入品は対応が難しい場合も。購入ルートの信頼性も重視しましょう。
韓国コスメが怪しく見える危険な広告表現について
韓国コスメの広告は、派手で魅力的な一方で「やりすぎなのでは?」と思わせる表現もよく見かけます。
韓国コスメが怪しく見える理由の1つとして、大げさな広告表現があります。
ここでは注意したい広告表現について解説します。
医薬品的効能を表現している
韓国製品の広告では、日本の薬機法で禁止されている医薬品的効能が遠慮なく使われています。
医薬品的効能とは、身体を増強する効果のことです。「老化防止」「シミが消える」などが挙げられます。
本来日本では、
- 肌を整える
- 肌にうるおいを与える
- 肌を清浄にする
- 化粧下地として
とぼかして表現しなくてはならず、日本メーカーの製品はルールに従っています。
そのため韓国コスメは日本製の製品と比較して広告が派手でうるさく見え、怪しく感じるのです。
機能性化粧品の基準を逸脱した表現を使う
韓国コスメの広告では、実際の機能や効果を超えた誇張表現が見られます。
本来、機能性化粧品(化粧品や薬用化粧品)は、肌をきれいに見せたり、うるおいを与えたりするなど、肌表面を整える効果しか広告で伝えられません。
そのルールを超えて「もっとすごい効果がある」と思わせる表現は使えないのです。
しかし、韓国の広告では下記のような表現がよく見られます。
- 「塗るボトックス」
- 「フィラー治療効果」
- 「細胞再生」
- 「抗炎症」
- 「皮膚炎症の改善」
- 「再生」
- 「シワ改善」(肌の奥に作用すると認識されるような表現を使った場合)
- 「アトピー」「ニキビ」「乾癬」などの疾病名
日本では制限されている表現も多いため、広告の過信は禁物です。
医療専門家の認定を装う表現をしている
医師や研究施設の認証をうたう表現で、専門性をアピールする手法です。
宣伝文句 | 怪しいポイント |
---|---|
皮膚科医推奨 | 具体的な医師名や科学的根拠は? |
○○大学研究所開発 | 研究機関との関係性が不明確。 実際の関与があったか確認しにくい |
美容外科専門医使用 | PR案件かも? |
韓国美容専門家認定 | 「いいと思う」と言った程度かも その分野に精通した医師でない場合も |
また、一般的な健康情報や医師監修コラムのすぐ隣に特定の製品広告が掲載されていると、あたかも医師がその製品を推薦しているかのように見えてしまうこともあります。
日本ではこのような手法は優良誤認とされ、広告として問題視されることがあります。
虚偽・誇大な表現がある
韓国コスメの広告では、インパクト重視の数字や表現が使われることもあります。
下記のようなコピーには、注意が必要です。
宣伝文句 | 怪しいポイント |
---|---|
200時間潤い続く | 一般的な使用環境や条件で調査していない可能性 |
217%のシナジー効果 | 何と比較して217%なのかが不明 |
満足度100% | 調査対象が少人数であったり、アンケート方法が不透明なケースも |
上記のような表現は、消費者の期待値を不必要に高めてしまう可能性があります。
日本では景品表示法により、虚偽・誇大な表現は禁止されていますが、海外広告にはそのルールが必ずしも適用されないため、見る側の注意が必要です。
安全性を確保しながら韓国コスメを選ぶには?危険を避けるポイント
韓国コスメを安全に楽しむためには、各国の法的規制の違いを理解し、購入する場所を厳選することがポイントです。
韓国式広告と日本の薬機法の差分を意識する
韓国と日本では、広告に使える言葉や表現が異なります。日本のルールに照らし合わせて「韓国コスメは基本的に過剰表現を使っている」と意識しましょう。
日本の消費者がそのまま韓国の広告を目にすると「こんなに効果があるなら使ってみたい!」と飛びつきたくなります。
しかし、選んでいるのは化粧品であり、身体を変化させる作用を持つ医薬品ではありません。化粧品は、あくまで肌表面を整えてきれいに見せる効果が期待できるものです。
過剰な期待を持たず、日本の広告マナーだとどのくらいの効果に当てはまるかを意識すると、期待外れの効果にがっかりすることが少なくなるでしょう。
公式サイトや店舗で購入する
韓国コスメを購入する際は、「公式」や「日本公式」と記載されたオンラインショップや、ロフト・アットコスメなどの全国展開のセレクトショップ(正規代理店)を利用しましょう。
こうした店舗では、製造後3年以内という韓国の化粧品の使用期限を守って仕入れ・販売されているため、鮮度や品質が保証されています。
一方、個人経営の雑貨店やコスメショップで取り扱われている商品には注意が必要です。
仕入れルートや保管状態が不明なことが多く、中には製造からかなり時間が経っている古い在庫や、正規ルートを通っていない商品が混ざっている場合もあります。
消費期限切れや劣化による肌トラブルのリスクを避けるためにも、信頼できる販売元から購入しましょう。
極端な値引き品を避ける
下記のような不自然な値引きをしている商品は、買ってはいけません。
- 正規のお値段から大幅に安くなっている商品
- 普段セールしない商品がとても安い
パッケージや表記を模した偽造品や粗悪品である可能性があります。
ECサイトで商品名で検索すると、本物そっくりの偽造品が紛れているケースもあり、パッケージや商品写真だけでは見分けがつきません。変に安い高級コスメはQoo10や楽天、Amazonで見かけます。
デパコスや1万円超えのコスメは特に偽造品がECサイトで出品される可能性が高いため、デパコスはデパートで買ってください。
日本基準を満たしている商品だけを選びたい場合は日本語表記のある製品を選ぶ
日本の安全基準に合った韓国コスメを使いたい場合は、日本語表記のある製品を選びましょう。
日本語で表示されている製品は、日本での流通に必要なチェックを経て販売されているため、内容成分も日本の基準に沿っています。
パッケージや商品裏に日本語の成分表示や使用方法があり「製造販売元」や「輸入販売元」の名称や住所が記載されている商品が、日本の法律に準じて販売されている商品です。
日本語表記がある場合は、処方も日本に合わせて変えている商品もあります。
日本語表記がなく韓国発送の商品は並行輸入品として扱われる
日本語ラベルが貼っていない商品は、個人輸入の並行輸入品として取り扱われ、日本の法律の適用外です。
日本の法律が適用される商品は日本で販売許可を取った商品のみとなり、日本語ラベルが貼りつけられています。
Qoo10で販売している商品は、メーカー公式ショップで買っても個人輸入品として扱われます。
そのため日本の法律が適用されず、大げさな広告表現も処分の対象とならないわけです。
韓国から発送され、日本語表記がない商品は並行輸入品扱いです。
まとめ
韓国コスメが怪しく見える理由は、
- 価格の安さ
- 変わった成分
- 成分が高濃度で肌荒れしやすい
- 過去に肌トラブルの報道があった
- 大げさな広告表現
で、特に大げさな広告表現やSNSを使った過剰なPRが、避けられてしまう原因です。
韓国コスメを安全に購入・使用するには、正規代理店やメーカー公式ショップで購入することがポイントです。
日本の薬機法を満たした商品だけを使いたい場合は、日本語ラベルがついている商品を選びます。使用方法や成分表、販売元が日本語で記載されている商品です。
話題性だけに飛びつかず、情報をしっかり見極めて、自分の肌に合ったアイテムを取り入れていきましょう。
コメント